各国のチェコセンター及びチェコ文学センターが世界同時開催している、40歳までの若手翻訳家のための翻訳コンテスト。2014年にコンテストの前身となるボフミル・フラバル翻訳コンテストが行われ、翌2015年にスザンナ・ロート翻訳コンテストが初めて開催となった。以来、ヨーロッパを中心に33か国が参加しています。日本も初開催から毎年このコンテストに参加し、多くの若手翻訳家、チェコ語学習者から翻訳作品が寄せられている。
開催時期:毎年1月ごろに課題文を発表(提出締切までの期間は約3ヶ月)
※日本での開催案内はチェコセンター東京ウェブサイト上で発表を行う
参加資格:年齢40歳以下で、これまでに翻訳を出版したことがない者。日本のチェコセンター経由で参加する場合は、日本に国籍または永住地を有する者。
審査:チェコ文学専門家による
表彰:最優秀賞 各国1名
副賞:チェコにて開催される文学セミナーへの参加(渡航・滞在)
コンテスト公式ウェブサイト: https://www.czechlit.cz/cz/cena-susanny-roth/
このコンテストはチェコ国外の翻訳者に向けられたもので、毎年、10~15カ国のチェコセンター/チェコ共和国在外公館が窓口となり実施されている。チェコセンターならびに在外公館は、コンテストの募集要項を周知し円滑な運営を行い、管轄地域におけるチェコ語専門家やパートナーで構成された審査員とともに、その年の最優秀翻訳作品を選出する。
本コンテストの元となったのは、2014年にボフミル・フラバルの生誕100周年を記念して行われた翻訳コンテスト(主催:チェコセンター、アーツ・アンド・シアター・インスティチュート(IDU)の文学部門)で、チェコ国外のチェコセンター支局を拠点とし、世界的にも著名なフラバルの短編小説が各国で翻訳された。翌2015年、「スザンナ・ロート翻訳コンテスト」に名前を変え、2016年まではフラバル翻訳コンテストと同様にIDUの共催のもと開催された。2017年からは、モラヴィア図書館の一部門であるチェコ文学センターとチェコセンターによる共催で行われている。
※ご参加いただく際は、その年の応募ページやコンテスト公式ページに掲載の規定をご確認ください。
コンテストは、チェコセンター(ČC)およびブルノのモラヴィア図書館の一部門であるチェコ文学センター(ČLC)が主催するものである。
翻訳課題文は、ČCおよびČLCが任命したチェコ国内の専門審査委員会がこれを選定したもので、現代チェコ作家による書籍から一部抜粋された文章とする。
コンテストは、チェコセンターの国外支局(ČCZ)やチェコ共和国在外公館(ZÚ)を通じて、チェコ国外で実施される。具体的には、当該年度のコンテストをそれぞれの地域のチェコセンターおよびチェコ共和国在外公館が、コンテストの運営を担当する。
参加者は、自身が国籍を有する国、または永住地を有する居住国において公表されたコンテスト募集要項に従うものとする。当該募集要項は、該当するČCZおよびZÚを通じて告知される。
参加者は、当該年度の翻訳提出締切時点で40歳以下で、なおかつチェコ語からの翻訳書(単行本)を刊行したことのない者に限られる。
各国の審査結果の決定(最優秀翻訳の発表を含む)は、それぞれの審査委員会を通じて、該当するČCZおよびZÚの権限に属する。
各国の審査および最優秀翻訳の発表は、審査委員会による審査を経て、該当するČCZおよびZÚの責任のもとで行われる。
事前に別段の定めがない限り、各国において当該年度に表彰されるのは、1名の翻訳者による最優秀翻訳1点のみである。
過去に受賞した者は、その後のいかなる年度のコンテストにおいても、再度表彰を受けることはできない。
各国の最優秀翻訳者への副賞は、通常、ČCおよびČLCが共同で開催する数日間の文学セミナーへの参加(渡航・滞在)である。
主催者は、理由の提示の有無を問わず、コンテストを中止する権利、条件を変更する権利、または自らの活動国においてコンテストを実施しない権利、あるいはすべての応募作品を受け付けない権利を留保する。
チェコ文学センター・モラヴィア図書館の主催で行われる夏期セミナー。作家や文学専門家を招いてチェコ文学や文化、言語学に関する講義やディスカッション、文学に関する施設や記念碑などの視察を行う。
スイス出身の翻訳家、チェコ語学者、文学批評家、研究家。現代のチェコ文学をチェコ国外で広めた功績にちなみ、コンテストの名に冠することとなった。
ロートは70年代初頭にチューリッヒでチェコ語の学習を始め、1972年にプラハ・カレル大学の奨学金を受けた。1992年にはプラハに、Pro Helvetia(スイス・アーツ・カウンシル)のチェコ支部を設立し、後にブラチスラヴァ支部の代表を務めた。文化交流のために尽力し、奨学金、展覧会、コンサート、演劇の巡業などの斡旋活動を行った。
クンデラやフラバルを筆頭に多くの著名なチェコ人作家の作品を翻訳すると同時に、チェコ文学についての執筆・編集も行った。1993年には、母語でチェコ文学の布教に務めた外国人チェコ語翻訳家として、Premia Bohemica賞の初代受賞者となった。
課題となるのは、これまで大規模な翻訳がされていない現代チェコ作家による散文作品の一部である。2014年にボフミル・フラバル作品の翻訳でコンテストが始まって以降、チェコの専門審査委員会により、以下の作品がコンテスト課題として選定された。
2015 – David Jan Žák – Návrat Krále Šumavy / Román o Josefu Hasilovi (Labyrint, 2012)
最優秀賞 江間茜さん
2016 – Anna Bolavá – Do tmy (Odeon, 2015)
最優秀賞 鹿島萌さん
2017 – Bianca Bellová – Jezero (Host, 2016)
最優秀賞 久保田志野さん
※本書は、審査員を務めた阿部賢一氏の翻訳により、2019年に河出書房新社より『湖』として刊行されました。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309207674/
2018 – Karel Veselý – Bomba*Funk (BiggBoss, 2017)
最優秀賞 島田淳子さん
2019 – Anna Cima – Probudím se na Šibuji (Paseka, 2018)
最優秀賞 須藤輝彦さん
※本書は、最優秀賞受賞者の須藤輝彦氏と審査員を務めた阿部賢一氏の共訳により、2021年に河出書房新社より『シブヤで目覚めて』として刊行されました。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208268/
2020 – Veronika Bendová – Vytěženej kraj (FRA, 2019)
最優秀賞 豊島美波さん
2021 – Lenka Elbe – Uranova (Argo, 2020)
最優秀賞 久保井徳子さん
2022 – Elsa Aids – Přípravy na všechno (FRA, 2020)
最優秀賞 藤井萌さん
2023 – Anna Beata Háblová – SMĚNA (Host, 2022)
最優秀賞 小宮茜さん
2024 – Marek Torčík – Rozložíš paměť (Paseka, 2023)
最優秀賞 該当者なし
2025 – Kristina Hamplová – Lover/Fighter (Dokořán, 2024)
最優秀賞 山口心さん
2026 – Eli Beneš – Všechno bude super (Argo, 2025)
最優秀賞 槍田ひかりさん