チェココミック「IOGI(井荻)」が第15回日本国際漫画賞入賞

2022. 01. 05.
チェココミック「IOGI(井荻)」が第15回日本国際漫画賞入賞

チェコのコミック作家の卵たちが日本の日常生活をリアルに描いた作品「IOGI」が、第15回日本国際漫画賞で79ヶ国484作品の中から入賞作品に選ばれました。本賞では、チェコの漫画作品として史上初の受賞となります。

日本国際漫画賞 https://www.manga-award.mofa.go.jp/prize/15th/index.html

「IOGI」は西ボヘミア大学でコミックを学ぶ学生たちが、チェコのコミック作家・画家として活躍する ヴァーツラフ・シュライフ の指導のもと取り組んだコミックプロジェクトです。異文化地域を研究した上でのコミック制作を課題とし、杉並区在住のチェコ人作家、ジャン=ギャスパール・パーレニーチェク を原作作家として招き、学生たちが東京都杉並区を中心に14本の作品に挑みました。チェコのコミックでありながら、そこに描かれたのは新宿や杉並の街並みです。チェコ・コミック界で話題となり、プロの飛び入り参加希望者が殺到した話題のプロジェクトです。

本作品は、2021年に チェコセンター東京 を含む日本国内3ヶ所で展示が行われました。2022年も日本国際漫画賞の受賞展を含め、3ヶ所での作品展示を予定しています。詳細が決まり次第、チェコセンター東京のウェブサイトおよびSNSでお知らせいたします。

「IOGI」プロジェクト概要

西ボヘミア大学ラジスラフ・ストナル デザイン・芸術学部で教鞭を執る、プロのコミック作家のシュライフが、日本の武蔵美術大学の交換留学生として来日したことをきっかけとして生まれた課題です。チェコに帰国する直前にはチェコセンター東京で個展「東京で解き放たれて」を開催。その際、展示企画に東京都杉並区在住のアートコーディネーターで作家のジャン=ギャスパール・パーレニーチェクが携わりました。シュライフはパーレニーチェクに日本や東京、杉並区などを中心に14本のシナリオを作成を依頼しました。ヨーロッパではコミックの原作者とコミック作家と、コミック一作品に二人体制で取り組むスタイルが主流です。

帰国後、シュライフは2019年9月から2020年1月までの5ヶ月間を製作期間として設け、学生にコミック作成を課しました。パーレニーチェクも同大学で2回講演を行い、日本のマンガを学生に実際に手にとって貰い、日本文化についても説明しました。学生のコミック作成にあたっては、シュライフとパーレニーチェクの二人が、5ヶ月の間、アドバイザーとしてアシスト。学生一人一人の感性を尊重しつつ、日本の街並みや自然を如実に表しているか、日本人の感情を細やかに表現できているか注意を即しました。日本を知らない学生には、ちょっとした街並みの違いや日本人の体格を初め、感情の現れ方など、非常に難易度の高い課題となりました。

チェコでは、チェコ語・日本語・英語・フランス語の冊子が発行予定となっており、大学のあるプルゼニュやチェコの首都プラハなど、チェコ各地での展覧会も予定されています。

企画発案

ヴァーツラフ・シュライフ(シュライヒ) チェコのコミック作家。チェココミック界の“ジェネレーション・ゼロ”の1人として知られており、2010年にはチェコの漫画賞である「ムリエル賞」を受賞した。国立西ボヘミア大学ラジスラフ・ストナル デザイン・芸術学部で教鞭を執る。2019年に武蔵野美術大学からの招待で3ヶ月の短期留学を経験し、日本で制作した油絵の個展、「東京で解き放たれて」がチェコセンター東京にて開催された。

ジャン・ガスパール・ パーレニーチェク 1978年プラハ生まれ。詩人、キュレーター。元チェコセンター・パリのプログラムディレクター(2004~2017年)、同所長。音楽家ミロシュ・ボク(Miloš Bok)に師事し、その音楽の日本での紹介に尽力している(カメラータ・トウキョウからCD『クレド』が発売中)。フランス語とチェコ語で創作を行い、詩、散文、戯曲、音楽などさまざまな作品を発表。2017年に明治大学 米沢嘉博記念図書館で行われた「~日本におけるチェコ文化年2017~チェコ・コミックの100年展」、2019年に「東京で解き放たれて」(チェコセンター)、千葉市立美術館を初め4つの美術館で開催された「ミュシャと日本、日本とオルリク展」など、展覧会のコーディネーターを務める。

 画 アダム・カニョフスキー、マリナ・クディノヴァー、マチェイ・コラージ、ペトラ・シェスターコヴァー、オンドジェイ・ダヴィッド、ヨゼフ・パヴェルカ、ダニエラ・ヘロデソヴァー、マテイ・ゆるカーチェク、ペトラ・ラメショヴァー、ヤクブ・ラング、ドミニカ・リゾニョヴァー、ドミニク・ティル、マティアーシュ・トショフスキー、イリナ・ブリツィカヴァ、エリシュカ・リボヴィツカー、ヤナ・ヴィスコチロヴァー、バルボラ・ヴォラーチクヴァー

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