街角詩人ロボットがチェコフェスティバルにも登場!

2022. 08. 22.
街角詩人ロボットがチェコフェスティバルにも登場!

2022年7月~8月に渋谷・Bunkamuraに設置した「街角詩人ロボット」のヘレンカを、下北沢で9月30日より開催のチェコフェスティバルの会場でもお楽しみいただけます。廃材でできたこの「詩人ロボット」は、テクノロジーが日々進化し続ける現代社会の中で、私たちはどのように人間らしさを保ち、サステナビリティと向き合っていけば良いのかという大きな課題を皆さんと共に考えるために作られたものです。チェコを代表する作家カレル・チャペックが約100年前に発表し、テクノロジー誤用への警鐘を鳴らした戯曲『ロボット(R.U.R.)』から着想を得て制作されたロボットはガチャガチャになっており、100円で手にできるカプセルにはチェコの詩人が現代社会に向けて綴った詩と、チェコの国樹であるボダイジュの種が入っています。忙しい生活の中でも、少し足を止めて言葉に触れ、命を育ててみませんか。

「人間がロボットになりかけている今、ロボットだって詩人になれる。」

チェコセンター東京によるこの「街角詩人ロボット」プロジェクト は、詩というクリエイティブな方法で、日本の公共空間でチェコおよびEUの価値観に触れる機会を作り、デジタル化が進む現代社会における生き方について考えるきっかけを作ろうとするものです。

本企画は、チャペックの戯曲『ロボット(R.U.R.)』で「ロボット」という言葉が使われてから100年を 機にアイディアが生まれました。そして、チェコ共和国が EU理事会議長国 を務める期間にあわせ、命題のひとつであるサステナビリティやエコロジーに関連した企画として実現したものです。

本企画においてチェコの詩が担っているのは、ヨーロッパ文化の中でも確固たる位置を占める生きた文化的・知的遺産としての役割です。このプロジェクトのためにチェコの若手詩人16名が、デジタル社会におけるヒューマニズム、現実と仮想空間、持続可能な開発、あるいはエコロジーをテーマにした作品を提供してくれました。

詩を配るロボット「HELENKA CZYAD2022」(通称ヘレンカ)は廃材から作られたもので、チャペックが遺したテクノロジー誤用への警鐘を表していると同時に、普段詩に触れることのない層にも親しめる存在となっています。

プロジェクトの実現にあたり 横浜美術大学 に共同主催者として、ロボットオブジェのデザイン、制作をはじめ、多方面でご協力いただいています。

詩の感想や種の発育の様子など、ぜひSNSでハッシュタグ投稿をお願いします! #RobotPoet

街角詩人ロボット

~人間がロボットになりかけている今、ロボットだって詩人になれる~

  • 日程:2022年9月30日(金)~10月2日(日)

  • 設置場所:チェコフェスティバル2022 in 東京 下北沢・reload/ADRIFT 東京都世田谷区北沢3-9-23 (小田急線・京王井の頭線「下北沢駅」徒歩約4分) 

  •  詩: アルジュビェタ・スタンチャーコヴァー(Alžběta Stančáková) アンナ・ガジオヴァー(Anna Gažiová) アンナ・ジェズニーチコヴァー(Anna Řezníčková) ヴァシリオス・ハレプリス(Vasilios Chaleplis) ヨナーシュ・ズボジル(Jonáš Zbořil) ルボミール・チヒー(Lubomír Tichý) オンドジェイ・マツル(Ondřej Macl) ラデク・シュチェパーネク(Radek Štěpánek) シモン・ライトゲプ(Šimon Leitgeb) ヴォイチェフ・ヴァツェク(Vojtěch Vacek) アナ・ルニャーコヴァー (Anna Luňáková) ベルナルデタ・ババーコヴァー(Bernardeta Babáková) クラーラ・クラーセンスカー(Klára Krásenská) マグダレナ・シプカ(Magdalena Šipka) ミハエラ・ホリノヴァー(Michaela Horynová) テレザ・シュストコヴァー(Tereza Šustková)

  •  翻訳監修:ブルナ・ルカーシュ(実践女子大学)

 

 

企画背景

テクノロジーは日々進歩し続け、私たちの日常生活にも深く浸透しています。現実世界とデジタル世界の境界線はますます曖昧になってきています。現代を生きる私たちは、テクノロジーの急成長がもたらす利便性や効率性に慣れています。現代社会では、「退屈」という言葉が少しずつ意味を失いつつあります。私たちがどこにでも持ち歩くスマートフォンは、私たちをいつでもデジタルネバーランドに引き込むのです。しかし、こうした発展には陰の部分もあります。人間はロボットではないので、時間効率を絶えず追い求めたり、気晴らしや娯楽を無限に求めると、ツケが回ってくることになります。人間はロボットのようになりつつあります。最も大事なのは効率と生産性、次いでチャットアプリやゲーム、仮想世界、ソーシャルメディアなどの無限に続く刺激。退屈はもってのほかです。退屈すると、立ち止まり、自分の行動の意義を考えてしまい、不快な思いをする人もいるかもしれません。そして、不快なことは現代人の生活には不要なのです。

しかし、忙しすぎると人は足を止めません。ぼんやりと過ごしたり、アートを楽しんだり、考えたりする時間を作ることもしません。そして人間にとって大事なものをなくしてしまうのです。想像力、創造性あるいは共感力、さらには自分の感情に気づき理解する能力まで。人々を揺さぶり起こし、少なくとも数分は目を開けさせて、人間という存在の美しさを見せること、これが詩人にとっての課題です。そして、人間がロボットになりかけている世界では、ロボットだって詩人になれるのです。

カレル・チャペック Karel Čapek (1890-1938)

チェコの作家、劇作家、評論家。ロボットという言葉を生み出したとされる戯曲『ロボット(R.U.R.)』や『山椒魚戦争』などのSF作品で知られるほか、『長い長いお医者さんの話』『園芸家の一年』など、童話やエッセイなど数多くの作品を世に残した。日本でも多くの邦訳が出版されている。

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