展示「LOOS AND PILSEN アドルフ・ロース展 プルゼニュ市のインテリア」に合わせ開催したオンライン講演会の動画をウェブで公開しています。ロースの空間性を研究する建築家の櫻井義夫氏(東洋大学教授)と、ロースの著作を翻訳してきた加藤淳氏、立場の異なる両名によるクロストークで、ロースの普遍性あるいは今日性に迫ります。
※このオンライン講演会は2022年1月21日(金)に行ったものです。
講演会開催主旨
建築家アドルフ・ロースは、第一次世界大戦後の新しい欧州を舞台に、現代に続くモダン建築の礎を築きました。プルゼニュ市におけるロースのインテリア作品を中心とするチェコセンターでの展示は、工業化社会がもたらした社会の変化に呼応して、人間を取り囲む空間の変貌と普遍性に向けて、ロースはどのような回答がもたらしたか、という視点での歴史の検証がテーマになっています。濃厚な人間模様と空間の関係が一時的に高いレヴェルで融合し、そして歴史の中に消えていったという事実を、展示内容から知ることができるのではないでしょうか。社会の変化がもたらした空間の変化を検討することは今日まで連なる普遍的なテーマです。ロース生誕150年という特別な機会に様々な催しが展開されましたが、歴史研究の対象としてのロースではなく、ロースの普遍性、あるいは今日性こそは、いま検討するべきテーマであると考えます。これまでロースの空間性を検討してきた櫻井氏、著作を深くみつめてきた加藤氏の、立場の異なる二人によるクロストークで、テーマの一面を語っていただきます。
講演者プロフィール
櫻井義夫 建築家 東京大学工学部建築学科卒業、ヴェネツィア建築大学(イタリア政府給費) 東京大学工学研究科建築学専攻修士課程修了 丹下健三都市建築設計研究所、マリオ・ボッタ事務所、クリスチャン・ド・ポルザンパルク事務所など勤務の後、櫻井義夫+I/MEDIA(㈱インテルメディア・デザインスタジオ)を主宰 東洋大学教授
加藤淳 ライター、翻訳家 1972年生まれ。慶應義塾大学ドイツ文学科卒。1996年よりドイツベルリン在住。ベルリン工科大学に在籍(中退)。ドイツで取材記者、ガイド、コーディネーターとして活動。2006年サッカーW杯ドイツ大会の取材など。2008年帰国。著作『世紀末ベルリン滞在記 移民/労働/難民』彩流社。訳書『虚空へ向けて』アドルフ・ロース(アセテート出版)、『にもかかわらず』アドルフ・ロース(みすず書房)、『ポチョムキン都市』アドルフ・ロース(みすず書房)。