チェコの絵本とアーティストたちの世界をご紹介する展示をチェコセンター東京のギャラリーにて開催いたします。本展で選定されたのは、三次元の要素とアートが融合した作品です。現代の児童書は、読者が自分の手でイラストを完成させたり、それをバーチャル・リアリティに取り込んだり、よりインタラクティブで教育的な用途に使える可能性が広がっています。また、挿絵には金属板やテキスタイルなどを用いたこれまでにはない表現方法が試されています。本展では、書籍やアートオブジェクトなど約100点をいくつかのテーマに分類し紹介します。現代の注目作を中心に、チェコの絵本におけるこの数十年の探求のきっかけともなった、ルドルフ・ルケシュやヴォイチェフ・クバシュタによる世界的にも有名な飛び出す絵本もご覧いただけるほか、ヤン・シュヴァンクマイエルのペーパーコラージュをはじめとしたアートワークの現物などもお楽しみいただけます。
会期:2024年1月25日(木)~3月22日(金) ※土日・祝日は休館となります。 ※2月27日(火)は都合により一般入場は18時までとさせていただきます。
開館時間:10:00~19:00
会場:チェコセンター東京 150-0012 東京都渋谷区広尾2-16-14(チェコ共和国大使館内)
入場無料
主催:チェコセンター東京
キュレーター:エマ・ハンズリーコヴァー
展示・グラフィックデザイン:OKOLO(マチェイ・チンチェラ&ヤン・クロス)、アダム・ブラジェク
展示テーマ: 立体的なオブジェクト 柔らかな挿絵 ペーパーコラージュ トロンプ・ルイユ(だまし絵) じゃばら絵本の広がり 建築的な書籍 インタラクティブな読書は遊び 生き生きとしたアニメ
BEYOND PAPER PLANE
巡回展プロジェクト「Beyond Paper Plane」では、主に児童書に焦点を当て、現在チェコで活躍するイラストレーターやアーティストを紹介します。本展で選定されたのは、三次元のオブジェクトと独立した芸術作品とが組み合わさった作品です。これらの要素があることで、作品を通して空間感覚と触感を大きく育てることができ、素材の本質を理解することにつながります。現代の児童書は、読者が自分の手でイラストを完成させたり、それをバーチャル・リアリティに取り込んで子どもたちをゲームに没入させたり、よりインタラクティブで教育的な用途に使える可能性があります。挿絵には金属板やテキスタイル、光学フィルム、写真、または拾い集めた物体などが実験的に使用され、従来の本の形式や、水彩画、ドローイング、版画、または絵画などの、絵本に関連する伝統的なメディアの限界を押し広げています。
本展では、展示デザインにおいて西洋的な本の積み方を表現しています。これまでに引っ越しをしたことのある人は、幸運にも多くの本を持っていた場合、無料でもらえる段ボールを利用したことがあるでしょう。中央ヨーロッパでは、しっかりとした蓋付きのバナナ箱は、本を輸送する際の実用的で持続可能なソリューションとされています。Okoloスタジオが手掛けた展示デザインは、1960年代に設計されたChiquita社やFyffes社などの頑丈なバナナ箱から発想を得たものです。Beyond Paper Plane展は、「バナナ箱に入れた本」とも呼ばれるかもしれません-「形態は機能に従う」という原則の完璧な例です。
これにより、チェコの児童書は世界中を旅して、さまざまな大陸で荷下ろしされ、輸送ボックスをそのまま使って展示することができます。この段ボール箱の基礎デザインも、チェコスロバキアの出版社アルティアが世界に売り出した有名な飛び出す絵本(ポップアップブック)のアイデアを踏襲しています。ルドルフ・ルケシュ(1923-1976)やヴォイチェフ・クバシュタ(1914-1992)など、この分野の先駆者によって構築された、立体的で、時に動かすこともできる児童書が、チェコにおけるこの数十年の斬新な子ども向けイラスレーションへの探求のきっかけなったのです。本展では、こうした作品をいくつかのテーマに分類し、作品を紹介します。アートオブジェクトやサンプルブックが実際に発刊された本とともに並び、パラパラとめくって読むことができます。あるいは箱のふたを開けて、底をのぞき込んでみるだけでも…。